清少納言の日記「枕草子」安土・桃山時代・慶長二年(1597)の古筆(自筆)貴重書・不味公・正室方子・旧蔵・落款・茶事23-2 ベスト

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商品情報

額縁裏面ラベルの「The Pillow Book of Sei Shonagon・Princess Yorihime」は、アメリカの大学
及びアメリカの「美術館展示」のための「仕様基準」に基づき表記されたものです。
(額縁は新品です。額縁周辺の濃淡はストロボの反射によるものです)

出品した「枕草子自筆」は、松江藩七代藩主・松平治郷の正室で
仙台藩六代藩主・伊達宗村の娘・方子(よりこ)旧所蔵品です。

《自筆「枕草子」は、国立国家図書館・宮内庁書陵部などに数部現存する貴重書です。(下記国書総目録に掲示》

女性特有のやわからい書体で流れるように記されております。

自筆上部の印は、木村寿禎(仙台藩医)の落款。

自筆の詳細な経緯は下記「希少価値欄」に記載

「枕草子」(まくら の そうし)は、平安時代中期に中宮定子に仕えた女房清少納言により執筆されたと伝わる日記・随筆。
英文表記は、「The Pillow Book of Sei Shonagon」
「枕草紙」「枕冊子」「枕双紙」とも表記され、鎌倉時代に書写されたと見られる現存最古の写本・前田本の蒔絵の箱には『清少納言枕草子』とある。古くは『清少納言記』、『清少納言抄』などとも称した。 『源氏物語』に比肩する文学の双璧として、後世の連歌・俳諧・仮名草子に大きな影響を与えた。鴨長明の『方丈記』、吉田兼好の『徒然草』と並んで日本三大随筆と称される。

安土桃山時代後期・慶長二年(1597)2月7日の日付のある「枕草子」自筆は、女性特有の美しい文字として海外において高く評価されております。その美しい文字を解析・分析するために海外の研究機関において「断層(MRI)写真」撮影等による新技術による分析・検査・証明が行われた後、一般の展示に付されたものです。

出品した原本は、アメリカで撮影された下記「断層(MRI)写真」においてわかる通り、微細な曲線をも精緻に描いた極めて美しい芸術性の高い日本語の優れた文字としても高い評価を受けております。 安土桃山時代の「枕草子」自筆がアメリカの多くの美術館で展示されているのはこうした背景と理由によるものです。

「安土桃山時代」の定義について
自筆の成立時の年代について出品欄において「安土桃山時代」と記載している。この定義については次の通りです。
「安土桃山時代」の始期と終期には複数の見解が存在する。始期は、織田信長が足利義昭を奉じて京都に上洛した永禄11年(1568年)、義昭が京都から放逐されて室町幕府が倒された元亀4年(1573年)、安土城の建設が始まった天正4年(1576年)とする考えもある。終期は、豊臣秀吉が死去した慶長3年(1598年)、関ヶ原の戦いで徳川家康が勝利した慶長5年(1600年)、家康が征夷大将軍に任じられ江戸幕府を開いた慶長8年(1603年)などがある。自筆の成立年は、慶長2年(1597年)であるため、歴史的には「安土桃山時代」と定義されるが、時代の雰囲気としては「江戸時代初期」とする考え方もある。

「額縁入自筆原本」



「自筆原本」



Ⅰ・自筆「原文の読み下し文」は次の通りです。
《自筆「枕草子」清少納言が一条天皇や宮廷内の日常を記した貴重な日記》
       《「二十二段》

《来年》・・・・の国々を手を折りて数へなどして、ゆるぎ歩(あり)きたるも、いみじういとほしう、すさまじげなり。
よろしう詠みたりと思ふ歌を、人の許に遣りたるに返しせぬ。
懸想文(けさうぶみ)はいかがせん、それだに折(をり)をかしうなどある返事(かへりごと)せぬは、心劣(こころおと)りす。またさわがしう時めかしき・・・・・《所(ところ)に、》

読み下し文の文責・出品者
「かな文字」をわかりやすいように「通行訳」で読み下しております。

Ⅱ・自筆「原文の現代語訳は次の通りです。」
《自筆「枕草子」清少納言が一条天皇や宮廷内の日常を記した貴重な日記》
       《「二十二段》
《古くから仕えている者で、そうそうあっさり離れて行ってしまえそうもない者は、来年の》・・・・・ 閥官(けちがん)予定の国々を、指を折ってかぞえたりして、ひょろひょろあたりをうろついている、その様子はとても気のどくで、興ざめに見える。
まずまず一通りにょんである、と思う歌を、人のもとに贈ったのに、返歌をしないの。恋の手紙は返事がなくてもどうもしかたがない。
でも。それでさえも、季節が風情かおりなどする時に贈った手紙に返歌をしないのは、予想より劣った感じがする。また、忙がしく時勢に合って栄えている人の・・・・《所に、古めかしい人が、自分の、所在なくてひまが多いのにまかせて、昔風で、特にどうということもない「歌よみ」をして寄こしているの。》

(出典:日本古典文学全集「枕草子」小学館・刊)

「原本の断層(MRI)写真」

上部の印は木村寿禎(仙台藩医)の落款。断層画像写真番号23-2

上の写真は、科学的で客観的な分析データを重視するアメリカの航空宇宙局(NASA)の技術による「断層(MRI)写真」です。NASA(アメリカ航空宇宙局)の優れた技術である「断層(MRI)写真」撮影を通して、日本の優れた伝統技術をアメリカ国内において広く知らせているものです。


「参考資料Ⅰ・国書総目録の記載事項」

「枕草子」自筆の日本国内の所蔵先は「国書総目録」第七巻434頁に記載されております。

宮内庁書陵部(赤いタテ線部分・略称「宮書」)所蔵の自筆は江戸時代初期の写本です。
出品した安土桃山時代の自筆の方が古い時代の貴重品であることがわかります。


「参考資料Ⅱ・疎明資料」

下の写真の右は、「枕草子」三巻本のうち第一巻表紙の写真です。
左が裏表紙の内側で「慶長二年(1597)2月7日」の記載がある。
右写真右下の二つの印のうち、下が不味公・正室「方子」の落款。
上は杉田玄白の落款。左上は「仙台藩医・木村寿禎」の落款。
左裏表紙の四つの印は、下から方子・杉田玄白・木村寿禎の二つの落款。


「参考資料Ⅲ・額縁裏面ラベル等」

下記写真のうち上は「額縁裏面表記ラベルの写真」
裏面ラベルの「The Pillow Book of Sei Shonagon・Princess Yorihime」は、アメリカの大学
及びアメリカの「美術館展示」のための「仕様基準」に基づき表記されたものです。


上記下の写真は、三条西家旧蔵「枕草子」上巻 冒頭(学習院大学所蔵)

「枕草子」の書体・書風の特徴について
自筆の表紙には、「枕冊紙・櫻の巻」と表記されている。三巻本系統の「第一巻」であり、耄及愚翁なる藤原定家と思(おぼ)しき人物による安貞2年(1228年)の奥書を持つ系統で、裏表紙の内側に「慶長二年(1597)2月7日」の奥書があり、自筆冒頭及び奥書に不味公・正室「方子」の落款がある。自筆は「女性」によるやわらかい文字であることがわかる。
このことから、松平家初代藩主・松平直正の父・結城秀康の正室・三谷氏(月照院)の自筆で、松平直正の正室・久松(久姫が継承し、のち不味公・正室「方子」に伝えられたと推定されている。
日本で最古の枕草子は前田家伝来の鎌倉時代前期の書写で国の重要文化財に指定されている。 自筆は、長い間、二重の桐の箱で保存され、表紙や裏表紙の紙質の劣化以外、美しい状態で保存保管されていた。
元は三巻本であるが残りの二巻は失われている。一巻だけが伝承され、五行づつの断簡に分けられ一幅づつの掛軸などに表装し直され「茶掛」或いは「屏風」などで鑑賞の用に供された。

自筆「枕草子」は、松江藩七代藩主・松平治郷の正室・方子所蔵の原本で、出品者の家で代々所蔵している原本を出品 商品説明 松江藩七代藩主・松平治郷の正室・方子・旧所蔵の自筆「枕草子」の古切(断片)原本です。文字は典雅な筆跡が魅力的で、繊細な文字が「美の業(わざ)」の結晶として海外において高く評価されております。貴重な「枕草子」原本を身近なものとして鑑賞することができます。


自筆原本 原本の稀少価値は、和紙の生成技法の緻密さにあります。上の「拡大断層(MRI)写真」でわかる通り、極めて薄い和紙に墨の文字がくっきりと浮き上がるように「枕草子」の和歌が記されております。
出品している原本の「断層(MRI)写真」の原板は、レントゲン写真と同じ新聞の半分ほどの大きさのフィルムです。肉眼では見ることのできない和紙の繊維の一本一本のミクロの世界を見ることができます。日本国内では医療用以外には見ることのできない原本の「断層(MRI)写真」です。
原本は、一旦表装を剥離し分析と鑑定検査のために「断層(MRI)写真撮影」をしております。撮影後、展示のために再表装をしております。掛軸や屏風にすることが可能なように、「Removable Paste(再剥離用糊)」を使用しているため、原本に影響をあたえずに、容易に「剥離」することができるような特殊な表装となっております。 断層写真 従来、日本の古美術の鑑定の際の分析・解析は、エックス線写真、赤外写真、顕微鏡が中心です。一方、アメリカやイギリスでは研究が進み和紙の組成状況を精確に分析・解析をするために断層(MRI)写真が利用されており、今回の出品に際し、「断層(MRI)写真」を資料として出しました。本物を見分けるための欧米の進んだ分析・解析技術を見ることができます。 自筆の識別 ①・自筆の筆者の識別方法について
国内における鑑定人は、自筆の筆者を識別するために、個々の文字ごとに字画線の交叉する位置や角度や位置など、組み合わせられた字画線間に見られる関係性によって、個人癖の特徴を見出して識別する方法、また個々の文字における、画線の長辺、湾曲度、直線性や断続の状態、点画の形態などに見られる筆跡の特徴によって識別する方法、そして、書の勢い、速さ、力加減、滑らかさ、などの筆勢によって識別する方法が一般的な手法です。
一方、欧米では一般的には、「筆者識別(Handwriting Analysis)」と呼ばれる文字解析をコンピューターの数値によって解析しております。数値解析は、文字の筆順に従いX、Y座標を読み、そのX、Y座標をコンピューターへ入力後、コンピューターによって多変量解析を行うものです。解析の基準となるのが「ドーバート基準」で、アメリカでは日本国内の画像データを自動的に収集、自筆の分析に際し、数値データをコンピューターで自動的に解析し「極似」した画像データによって筆者を識別する研究が進んでおります。

②・筆跡について
欧米では、筆跡の細部を検証するには人間の目ではなく、指紋の照合と同様アメリカではコンピューターが利用されております。資料として断層画像写真を出品欄に掲示しております。
寸法 原本の大きさは、タテ23.5センチ ヨコ6.6センチ。額縁の大きさは、タテ40.0センチ ヨコ30.0センチ。 現代の極札(断層画像写真) 「極付(きわめつけ)」は、「極札(きわめふだ)」と同じ意味です。古来、鑑定の目的で添付される「極札(極め付)」は、「折り紙」でありましたため、「折り紙付」とも称されました。「極め札」を「極付」とも称するのはこうした理由によるものです。アメリカでは、電子顕微鏡や断層写真などの高度な先端科学技術を用いて判断をしているため「断層写真」が現代の「極め札(極付)」となっております。 稀少価値 出品した「枕草子」原本は、5行ごとの自筆の断片で構成されております。このような断片を「古切」といいます。貴重な和歌を断片化し、掛軸などに表装し鑑賞していたものです。「枕草子」は、元来三巻本の一冊であり、後の時代に巻物となり、さらに時代が下り、屏風立てや掛軸となります。主に茶道の道具として用いられていたものです。 古切となったのは江戸時代末期であり、最終所有者は仙台藩医・木村寿禎です。 額縁裏面ラベルの「The Pillow Book of Sei Shonagon・Princess Yorihime」の表記は海外展示の仕様です。 HP 出品者のホームページ「源氏物語の世界」はこちらです。

ツイッターは「源氏物語の世界」 はこちらです。


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